最初にChatGPTを開いたとき、正直「何を話せばいいのだろう」と戸惑いました。
AIと会話するなんて、少し構えてしまうものです。
でも、何気なく「今日の打合せ内容を整理して」と打ち込んだ瞬間、返ってきた答えが思いのほか自然で、まるで人に相談しているような感覚がありました。
岐阜・大垣の現場でも、同じような第一歩を踏み出す方が増えています。この記事では、ChatGPTを“初めて触った日”に感じた驚きと小さな気づきを、等身大の目線でお伝えします。
最初に触ってみて感じた「ChatGPTの距離感」

仕事の相談相手というより「話を聞いてくれるAI」だった
最初の印象は、“答えるAI”ではなく“聞いてくれるAI”という感覚でした。
試しに「企画書のアイデアがまとまらない」と伝えると、ChatGPTはすぐに質問を返してきます。その問いが意外に的を射ていて、自分の考えが整理されていくようでした。
つまり、AIが何かを決めるのではなく、人が考えるきっかけを与えてくれる存在なのです。
想像していたよりも“日本語が自然”で驚いた
もうひとつ印象的だったのは、日本語の自然さです。
翻訳調のぎこちなさはほとんどなく、語尾の柔らかさや文脈理解もかなり高いと感じました。
特にビジネス文書の下書きや、社員向けの案内文などを頼むと、読みやすい口調で提案してくれるのが助かります。数年前のAIとはまったく違う進化を感じました。
最初は戸惑ったが、数分で「こう使えばいい」と気づけた
「どう質問すればいいのか」と最初は迷いましたが、実際に数回話してみるとすぐ慣れます。
完璧な文を入力する必要はなく、“困っていること”をそのまま書けば十分です。
AIの答えが少し違っても、「もう少し短く」や「別の言い方で」と伝えれば軌道修正できます。人との会話と同じように、やり取りの中で距離が縮まっていくのです。
実際に聞いてみたことと、AIの答えかた

まずは「議事録まとめ」を頼んでみた
最初の実験は、会議メモの整理でした。
数人の発言をメモしたテキストを貼りつけ、「この内容を3行でまとめて」と依頼。数秒後にChatGPTが出した要約は、重要な意見をしっかり拾っており、驚くほど整った文章でした。
もちろん細かなニュアンスは完璧ではありませんが、「全体像をつかむ」には十分すぎる精度です。
打合せ後に素早く報告を出す場面で役立ちそうだと感じました。
雑談にも反応するが、質問の仕方で精度が変わる
試しに「今日は寒いね」と話しかけると、「そうですね。暖かくして過ごしてくださいね」と返してくれる。そんな雑談もできる柔らかさが魅力です。
ただ、業務内容の質問では、具体的に条件や目的を伝えるほど答えの精度が上がると分かりました。
たとえば「売上報告書の書き方」より、「中小企業の営業報告を社員に共有するための書き方」と指定したほうが、実用的な文案が出てきます。
使って分かった、“質問の言い方”のコツ
ChatGPTに質問する際は、「どうすればいい?」よりも「◯◯するための手順を3つ教えて」といった形が効果的です。
数字や目的を入れると、AIが回答の枠を理解しやすくなるのです。
慣れてくると、「自分の考えを整理する下書き相手」としても使えるようになります。
答えをもらうというより、一緒に考える相手として対話する——それが、ChatGPTの一番の魅力だと感じました。
無料でどこまでできる?使って気づいた限界

無料版でも「文章整理」や「文案のたたき台」なら十分
ChatGPTには有料版もありますが、最初の体験には無料版で問題ありません。
実際、メール文やお知らせ文の下書き程度なら、無料でもかなり自然な提案をしてくれます。
たとえば「社内連絡の文案をやわらかくしたい」と伝えると、言葉のトーンまで丁寧に調整してくれるのです。
ちょっとした文章整理や、考えを形にする最初の一歩としては十分に実用的です。
一方で、専門性や個人情報の扱いには注意が必要
便利さの反面、AIにすべてを任せるのは危険です。
社外秘の資料や顧客データを入力してしまうと、情報漏えいのリスクが生じます。
特に無料版は企業契約による保護がないため、入力内容は社内ルールを確認してからが安心です。
また、専門的な分野や正確な数字を扱う場合、AIの回答はあくまで参考レベルと考えたほうが良いでしょう。
「何をAIに任せるか」を決めることが安心の第一歩
ChatGPTを安全に使うためには、「どの範囲をAIに任せるか」を最初に決めることが大切です。
「文章のたたき台づくり」「アイデア整理」「言い回しの調整」など、用途を限定しておくとトラブルを防げます。
AIを道具として位置づけ、人が最終確認を行う——このバランスが取れていれば、無料でも十分に価値ある使い方ができるはずです。
ChatGPTを“社内で話題にする”だけでも価値がある

社員同士の会話にAIが登場すると、意識が変わる
ある社員が「ChatGPTで議事録を作ってみたよ」と口にするだけで、周囲の空気が変わります。
AIを遠い存在と感じていた人も、「そんなことできるの?」と興味を持ちはじめるのです。
重要なのは、まず社内でAIを“話題にすること”。それだけで「試してみてもいいかな」という空気が生まれます。特別な研修よりも、この小さな会話の積み重ねが大切です。
「できる/できない」を話すこと自体が第一歩
ChatGPTの使い方を共有する中で、「これもできる」「それは苦手そう」といった話題が自然に出てきます。
このやり取りが実は大事で、AIの限界と得意を一緒に学ぶ機会になるのです。
誰かが成功した例だけでなく、失敗談や「うまくいかなかった」経験も共有できると、社内に安心感が広がります。完璧な活用より、会話の中で理解が深まるほうが価値があります。
使う前に“話題にする文化”をつくると広がりやすい
AI導入というと大がかりな準備を想像しがちですが、まずは社内チャットや朝礼などで「AIを試した話」を共有するだけでも構いません。
その文化が根づけば、自然と新しい使い方が生まれていきます。
AIを使うことより、話題にできる環境を整えることが、社内定着の第一歩なのです。今日の会話の中で「ChatGPTって知ってる?」と話してみるだけでも、次の変化につながります。
まとめ:ChatGPTを試して分かった、“小さく始める”ことの意味
ChatGPTを試してみると、「AIは思ったより身近だ」と感じる瞬間が必ずあります。
驚きも戸惑いも、そのまま新しい学びにつながるものです。
重要なのは、完璧に使いこなすことではなく、“触ってみる勇気”と“話題にするきっかけ”を持つこと。そこから自然に、社内でもAIとの付き合い方が見えてくるでしょう。
今日、気になった作業をひとつだけChatGPTに聞いてみる——それで十分です。
ご相談はお気軽に。内容に合わせて、経営者講座や社員研修もご案内できます。

